或るライヴで、おそろしいものを見た。出演者のうちのひとりは、まあ、俺がいつも観に行っている人。もうひとりは、犬に向かって「吠えないの?」と問いかけたりしている作家だ。
俺はその作家の小説を読んだことがなかったのだけど、彼が自分の作品を朗読しているところを聴くと、なんというか、ナンバーガールに影響を受けた感じが前面に出てしまっていた。その言語感覚といい、その文体といい、区切り方といい、そのまんまだった。あぁ、これが現代の作家なのかと思うと、えらく腹立たしくなってきたし、こんなステージに立っている俺がいつも観に行っている人に対しても腹立たしくなり、帰った。
…おお、全然散財記録じゃねえ。はやく書き分けられる状態に戻らないと。