ようやく『軟骨の思想』を読み終えた。どれも面白いけど、「ちいさな片隅の世界」「一つの飢餓感」「近代化と文学」「信仰と文学と」「文士と旅行記」「逆説の文体」「おノロケ的愛犬記―『犬と私』江藤淳著―」、そして何より「浪人諸君・ガンバレ!―試験に落第しても人生には落第するな―」と「予備校生の憂鬱」。買おう、読もう。あぁ、みんな読んでるのか。
ところで、安岡章太郎ってまだ生きていたんだね。そんなに昔から本を読んでいるわけではないから、そういう基本的な知識が欠落しているのだけど、そう思った原因の一つは、このはてなのキーワードの「安岡章太郎」で、

遠藤の影響もあったのか、晩年にはカトリックに帰依

と書いてあったからだ。そうか、晩年って、死んでからじゃなくても使えるのか。いや、そんなことを知らなくても、ちょっと前に新刊で『カーライルの家』が並んでいるのを目にしていたはずなのだけど、きっと『未発表の作品が単行本化されたのだろう』くらいにしか思っていなかった。